2022-04-19
不動産を売却するときには、不動産会社からインスペクションについての説明があり、受けるかどうかを問われます。
そのためインスペクションとは何なのかを把握しておくことは大切です。
今回は、不動産売却におけるインスペクションの概要と、売主が受けるメリット・デメリット、かかる費用などをご紹介します。
つくば市やつくばみらい市、常総市、坂東市、牛久市、土浦市など県南エリアで不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。
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まずは、不動産売却におけるインスペクションとは何なのか、概要をご紹介します。
不動産売却におけるインスペクションとは、売却する不動産を建築家などの専門家が調査する住宅診断を指します。
インスペクションを受けると、物件の劣化状態や欠陥の有無がわかり、修繕が必要な箇所についてアドバイスをもらえます。
インスペクションでは、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分について、調査がおこなわれます。
インスペクションは、中古物件の売買を促進する目的で、政府が普及を目指している取り組みです。
中古住宅の売買においては、買主は「購入した物件に欠陥があったらどうしよう」との不安がつきまといます。
一方売主側も、「売却後に欠陥が見つかって損害賠償を訴えられたら困る」という事情があります。
インスペクションを受けると、両者の不安を払しょくし、安心して取引を進められるようになるのがメリットです。
そのため政府は2018年に宅地建物取引業法を改正し、中古住宅を仲介する不動産会社に対し、売主と買主に対してインスペクションについて説明することを義務づけました。
売主側も説明を受けるので、インスペクションを利用するか考える必要があるのです。
インスペクションは、売主がおこなう場合には、不動産会社と媒介契約を締結したあとにおこなわれるのが一般的です。
不動産会社は媒介契約にあわせ、インスペクションに関する説明をおこなう義務があるためです。
ただしインスペクションの結果によっては、査定額が変わる可能性があります。
そのため、不動産の査定前におこなっておくのが理想とされています。
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インスペクションは、売主と買主のどちらが受けても良いとされています。
ここからは、不動産売却に際し、売主側がインスペクションを受けるメリット・デメリットを解説します。
不動産売却に際して、売主側がインスペクションを受けるメリットは4つあります。
物件の価値を高められる
インスペクションを実施すると、建物の劣化状況を正確に把握できるので、結果が良ければ物件の価値を高められるのがメリットです。
たとえば築30年の物件であっても、メンテナンスをきちんとおこなっていて良い結果が出れば、買主にアピールしやすくなります。
築年数相応との結果が出た場合でも、建物についての不安要素がなくなるので、安心して売り出せるでしょう。
買主を見つけやすくなる
売主側がインスペクションを受けることで、買主を見つけやすくなる効果もあります。
中古不動産の売却では、時期や条件によってはなかなか買主が見つからないことがあります。
そんなとき、インスペクションを受けている物件と受けていない物件があると、安心して購入できるインスペクション済みの物件を選んでもらえる可能性が高くなります。
値引き交渉を防ぎやすくなる
買主側がインスペクションを受け、不具合が発覚した場合には、それをもとに値引き交渉される可能性があります。
売主側としては、欠陥を指摘されれば応じるしかない可能性が高いでしょう。
その点売主側でインスペクションを受けておけば、欠陥があった場合でも、欠陥をふくめて売り出し価格を決められます。
すでに欠陥分を差し引いてあると主張できるので、値引き交渉を防ぎやすくなるのです。
売却後のトラブルを未然に防げるようになる
中古物件の売却に際しては、売主側には契約不適合責任と呼ばれる責任が課されます。
これは売買に際し、契約書に記載された内容どおりのものを買主に引き渡す責任を指します。
もし売却後に雨漏りや白アリ被害が判明すると、売主側は契約不適合責任を問われ、契約の解除や損害賠償を請求されるかもしれません。
インスペクションを受けてあらかじめ不具合を明らかにしておけば、それを前提に売却を進められるので、売却後のトラブルを防ぐことにつながります。
売主側がインスペクションを受けるデメリットは2つあります。
費用と調査期間がかかる
インスペクションを実施する際には、一定の費用が発生します。
売主側がインスペクションを実施した場合、費用は売主が負担しなければなりません。
またインスペクションは、依頼してから報告書を受け取るまでに、2週間程度の時間が必要です。
売却を急いでいる方にとっては、時間がもったいないと感じる場合もあるようです。
修繕費がかかる可能性がある
インスペクションで不具合が発覚した物件を、インスペクションに合格させてから売却したい場合には、不合格になった部分を修繕しなければなりません。
その場合、修繕費がかかるのがデメリットです。
修繕は必須ではなく、不具合がある分価格に反映させてそのまま売却することも可能です。
修繕費をかけて修繕しても、かけた費用を回収できない可能性があるため、修繕するかどうかは不動産会社に相談のうえ慎重に決めましょう。
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不動産売却に際し、インスペクションを受けるのにかかる費用について解説します。
ホームインスペクションにかかる費用の相場は、5万~7万円程度です。
機材を使って詳細に診断してもらう場合には、10万円以上かかる場合もあります。
また、床下や屋根裏に入り込んでもらうオプション診断を依頼すると、それぞれ1.5万~3.5万円程度の追加料金が発生するのが一般的です。
通常のホームインスペクションでは、床下や屋根裏の調査はおこないません。
そのため床下や屋根裏のオプションをつけるかは迷うところかもしれませんが、基本的にはつけることをおすすめします。
雨漏りや白アリ被害は、室内や室外の目に見えるところよりも、床下や屋根裏といった隠れた場所で発生しやすいためです。
買主の立場に立って考えても、床下や屋根裏の調査がされていないと聞くと、安心して購入しづらくなります。
また見落としがあると、売却したあとに契約不適合責任を問われる可能性もあります。
買主に安心感を与え、売主の契約不適合責任を問われるリスクを防ぐという意味において、床下や屋根裏の調査は受けておくのがおすすめです。
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不動産売却におけるインスペクションの役割や、売主が受けるメリット・デメリット、費用相場などをご紹介しました。
ホームインスペクションを受けておくと、買主に安心感を与えるだけでなく、売主側も契約不適合責任を問われる可能性を低減できるメリットがあります。
値引き交渉の可能性を減らし、安心な取引を希望するのであれば、売主側でインスペクションを受けることを検討しましょう。
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